質問通告を行いました

戸沢二郎区議会委員は9月目黒区議会での一般質問のため次の質問通告を行いました。


質問日は9月8日(月)午後1時45分前後からです。




質問通告        戸沢二郎



1)環境問題とゴミ処理について



 サーマルリサイクルなる実質プラスティック焼却の方針について、大きな疑問の声がおきるなか、
目黒区は廃プラスティックの資源化に取り組むこととなり、この秋から全区的実施となるところであるが、
近隣区に、取り組まない区が残るなか、改めて、今後の課題を問う。



東京都は大規模事業所にCO?の排出削減を義務付ける環境確保条例改正案を可決したが、
焼却すればこれまでの一般ゴミより高温になり、資源化回収がなさなければ、
高温をもたらす可燃ゴミが相当増え、地球温暖化を促進してしまい、環境悪化を行政がすすめることにならないか。



実態は、生ゴミとの混合焼却とならざるをえないが、工場現場から、焼却管理が難しく、
「高温になりすぎるので水をかけながら焼却している」「炉壁にプラスティックが溶け、
クリンカがへばりついて補修が大変」などの実態が報告されている。
高温になりすぎると、炉壁煉瓦は耐火度が低く、損傷する可能性が強く、
溶融物(クリンカ)も発生しトラブルのもととなるといわれる。
また発熱量があがると自動運転ができなくなり手動運転せざるをえなくなるといわれる。



可燃ゴミに、プラスティックが混じる割合が相当増える状態では、
サーマルリサイクルにともなう焼却は、安全性に問題があり無理があると考えられるがどうか。



高温になりすぎないよう水を掛けるなどの過程のなかで、焼却温度が下がりすぎ、
800度以下の燃焼では、塩化ビニール製品の焼却はダイオキシン発生の危険が生じるが
その可能性が生まれているのではないか。



塩素系廃プラスティックを焼却すると塩化水素濃度が上昇し、
中和剤である化成ソーダ消石灰の使用が増加するが、無理な焼却で、無駄な薬剤費が生じることにならないか。



プラスティック比率が増大するなかでの燃焼管理は安全管理が難しく、専門性と経験が必要と思われるなか、
作業員の下請け化が強引にすすめられ、派遣会社の素人同然のものが手動運転するなどの場面も予想されるが、
専門性を有する正規職員を配置することが、当然ではないか。




こうしたおり、「プラスティック製品中の含有重金属類分析調査結果について」題する報告が、
東京23区清掃一部事務組合のホームページに掲載された。(2008年4月22日付け)

これによっても、ちまたに氾濫するありふれた諸製品に、いかに有害重金属が含まれているかが
明らかになるところである。
重金属として、イタイイタイ病を引き起こしたカドミウム水俣病を引き起こした水銀、
こどもの発達障害の原因のひとつとも言われる鉛、発癌物質の六化クロム、猛毒の砒素、
さらに亜鉛、リチウム、セレンが、代表的な101品目から次々に検出され、
たとえば、可燃ゴミの出されるプラスティック製メガネ、マグネット付き小物立て、
ヘアブラシ、カセットテープ、ゴム手袋、歯ブラシ等から、高い濃度で、
さまざまな重金属が検出されている。清掃一部事務組合はこれを焼却することによる大気汚染について、
高度な処理設備で、補修、除去等、適正に処理しているので、実証確認でも、安全基準を下回っているとしている。



しかし、生ゴミ等と混燃したとき、含有重金属類が、
焼却にどの程度影響を与えるかの判断は未だできていないのではないか。



実証確認データでは4時間だけの測定で、実態を反映したものとはいえないのではないか。




清掃車の火災事故の報を聞くが、原因の一つと考えられる、ガスボンベ、スプレー缶などについて、
使いきり排出を呼び掛けているとのことではあるが、安全のためには別途収拾の体制を組むべきではないか。




医療、福祉系施設などからの紙おむつなどの非感染性廃棄物について、安全、衛生の観点から適切に扱われる必要があるが、いかなる基準をを設けているか。各区で取り扱いが変わるとの指摘もあるがどう考えるか。




(2)目黒の教育課題について




学校間、クラス間、生徒間の比較、競争の道具になりはしないかという不安が
区独自の学力テストの実施には生じる恐れがあり、また生徒に無用な負担をあたえ、
必要授業時間の圧迫にもなるという危惧のこえもきく中で、これを継続することの意義をあらためて問う。

各生徒の全体に比べた成績を、科目ごとに表した作成されているときくが、委託業者に、
個人情報を丸投げし、比較、競争の世界にさらすものになる恐れがあり、問題ではないか。




宿泊型体験学習について、現場からの声で生まれたのでなく、教育再生会議の教育専門家を欠いた議論から、
長ければいいという安易な方針に流されていくことは問題である。

目黒区の「今後の在り方について」では、再構築後の実施例として6年で4泊5日、興津で実施とあり、
これをみた現場から、驚きの声を聞く。ねらいとして「自然と触れ合う機会、集団生活による協調性や、
規範意識育成の機会・・」とあるが、クラス全体を24時間集団生活で4泊5日維持するのは、困難で、
ねらいとは裏腹に、逆に無理を生み出し、多くの子どもがストレスに陥る恐れもあり、
教師は気力と体力を維持することが困難になることが生じかねないことは、
ほとんど目に見えるという声が強いと思われる。

実施にあたっては、機械的に強制することなく、現場、学校の判断、裁量を尊重し、
実態に即してすすめるべきと考えるがどうか。




教員免許制の試行実施にあたって、区の教員はどの程度本年の対象になるのか。
個人への負担感が強く、本来の教育活動にかえって支障となっては、本末転倒であるが、どう考えるか。





(3)建築物の敷地面積の最低限度について


都市計画の変更に向けて、素案が提示されている敷地面積の最低限度について、
現在提示されている60m²下の建物が、相当現存していると思われるがどうか。
全国平均、地方の感覚から言えば、これ以下では良好でないといえても、
都市中心に近い住宅地としては、これ以下の面積の住宅が劣悪と決め付けるのは、実態にあわないのではないか。



2008.9/4