質問通告を提出しました

  質問通告    戸沢二郎




(1)子供の人権の確立に関連して


2007年6月の警視庁のまとめでは、前年1年間に全国で自殺した人のうち、「学生・生徒」は886人で、
統計をとりはじめた1978年以降最多、その中に小中学生が95人含まれる。
2002年に文部科学省が実施した「児童生徒の心の健康と生活習慣に関する調査」では、
「私は自分に価値がないか他人より劣っていると思う」を選択した中学2年生が男女共に87%
(「やや当てはまる」を含む)、「私なんかいないほうがよいと思う」に当てはまると答えた中・高生は
25〜30%に上っていた。目黒の子ども条例制定に深くかかわった喜多教授は、こうした状態を、
「子どもの自己肯定感」の低下ととらえ、「いじめ自殺」などの背景の一部と指摘している。



こうした状態は、目黒の子どもたちの現状にも多かれ少なかれ反映していると考えられるが、
目黒区は子ども条例を制定し、「目黒スマイルプラン鄯」は、目標1で「子どもの生きる力を育んでいきます」
とかかげ、「子どもの人権の確立」を第一に提起しているが、
子どもの状態の認識とスマイルプランの意図するところを問う。



教育委員会が取り組んできた子どもフォーラムの成果と、子ども世界への浸透度をどう認識しているか



子ども権利擁護委員会制度は、子どもにどう受けとめられているか。



子どもへのアンケートの実施が計画されているようだが、その目的と主たる内容を問う。






(2)健康増進、福祉諸政策に関連して


1月29日「朝日」夕刊では、「メタボリック症候群の診断基準を検証している厚生労働省研究班の中間解析として、

「将来、心筋梗塞を起こすリスクがある人を見分けるのに、もっとも適しているとされた腹囲サイズは
『男性84㌢、女性80㌢』」とまとめたとされ、女性の現行90㌢と大きく異なっている。
一方、国際糖尿病連合は、07年に、「男性90、女性80がいい」とする
独自の日本向け基準をだしていることもあわせて報道されている。



現行の「メタボ」の基準が、根拠不明なもので、国民の健康基準をこうしたもので振り分けて、
指導するのは問題であり、国民の納得のいく専門家による第3者研究機関を設け、
指針作りを求めていくべきと考えるがどうか。



鳴り物入りで、特定検診に取り組んだにもかかわらず、目黒での受診者が、
昨年までの「40才以上検診」受診者に比べ4677人減少しているとされるが、どうしてか。



目黒における特定検診では、「メタボ」と診断されたのはどの位か。
それらの人に、「指導」は」順調に行われたのか。また、どの程度改善されたか。



簡単には改善が進まない人も多いと思われるが、その場合、また今年の検診を受けてもらい、
同じような指導を繰り返していくのか。



新型インフルエンザ対策として「発熱外来」の整備がうたわれているが、
目黒内では何箇所開設を予定しようとしているのか。
また、「発熱外来」と日頃接するかかつけ医との関係はどう考えていくのか。



小規模多機能型居宅介護施設など、地域密着型施設の基盤整備は、定着すれば、
ありがたがられるものであることは各地の例であきらかになっており、目黒でも計画をもっているが進まない。
逆に、撤退してしまう例も他区ではみられるなか、区の施設として整備し、指定管理者を募集して定着し、
地域の信頼を得ているところもある。着実な整備のために、踏み込んだ条件整備が求められてると思われるがどうか。






(3)プラスティック焼却と廃プラスティック資源化回収に関連して


プラステッィクゴミの可燃化、焼却が始まり、一方で、目黒では、廃プラスティックの資源化回収が実施され、
燃やすゴミは、昨年同時期3か月では、7%増となっていると報告されている。
7%の増でとどまったのは、区民の分別の努力が実って、可燃ゴミ流入しかねなかった
廃プラスティック資源化回収が相当進んだからということができる。
一方で、確実に、プラスティックが7%新たに燃やされ続けることになったとも言える。



プラスティック製品に、有害な重金属類が相当含まれていることは23区清掃一部事務組合の調査でも明らかで、
集塵器などの高度な設備で除去できているとされるが一般ゴミとの混燃で、完全に除去できたとの証明はされて
おらず、実証確認はたったの4時間程度の測定で、確認に値する精度で行われているとも思われず、
市民団体が主張する、喘息などの健康被害との因果関係への不安を解消できていないと考えられるがどうか。



プラスティックは燃やすと高温になり、炉を傷めないように焼却管理が必要で、水をかけて調節したという
工場現場からの報告もあり、逆に温度管理の不安定さが付きまとい、一定温度以上で燃やし続けないと発生する
ダイオキシン発生の不安が生じる。そもそも、ダイオキシンが一番でるのは、炉の立ち上げ、
立ち下げのときと考えられるが、この間は測定されていない。現在のダイオキシン調査は、
現実の発生を見過ごしている可能性が強いのではとの指摘も聞くところであるがどうか。



目黒をはじめとする23区中半ば近くの区が廃プラスティックの資源化回収に踏み切ったのは、
次善の策として評価するところであるが、資源化しない区のゴミが、持ち込まれ、
燃やさなければならないのは問題である。いわば、不必要に可燃ゴミ中にプラスティックが混在し、
環境悪化、焼却量の増、工場の焼却負担の増など、予算と分別などの多大な手間ひまをかけている区へ
負担と迷惑を押しつけていることになる。工場のない区が、負担の公平のために負担金をだすことに
なったおりではあるが、焼却の在り方の新たな不公平にかんがみ、資源化へ踏み切ることを
主張すべきではあるが、当面、負担金を課すことを区として主張していくべきではないか。



2009.2.23